ブラウザをシークレットモードにしていないせいか、GoogleやYahooなどのネット記事に
頭の良い人がやってる~
できる子とできない子~
とか、頭の良さに関する記事がちょこちょこ出てきます。
クッキーはなるべく拒否していますが、ブラウザ履歴やアクセス解析によって
興味のありそうな記事や広告をターゲティングで表示されている~😙
と感じます。
ネットは所詮エンタメ
と割り切って考えれば、
嗜好性を勝手に考慮してくれるのは、無料のコンシェルジュがついたようなもの😏
とも思えます。鵜呑みにしないこと、入手情報の偏向性には注意が必要ですが。
さてそんな中で、
東大が「ことわざ」の問題を出す狙い
という記事がありました。
簡単にまとめると、
「ことわざ」は抽象化能力を求めるのに適している
抽象化能力とは「一を聞いて十を知る」能力である
相手の話をよく聞いて、要点を分析して簡潔にまとめる力を観ることができる
だそうです。
私が以前ブログで引用したジュクコの記事にも似たようなことが書かれていましたが、
頭の回転が早い、地頭が良いと言われる子は、具体と抽象を自在にやってる
という点で、みんな同じことを言っているように思います。
girl.chugakujuken-challenge.work
簡単にいえば
聞いて(読んで)本質や背景を分析し、得られた情報を再利用可能な形で脳に入れる
ができるかどうか?ということだと思います。
一文にしましたが、たくさんのことが入っています。
聞ける・読める=語彙が正確に身についている
本質や背景の分析=入力された情報同士、自分の知識を比較し、正体を仮定し検証する
再利用可能な保存=分析結果の要点を抽出し、必須要素のみで抽象化を行う
これらを行うために絶対に欠かせないのが、知識です。
しかし知識の蓄積を「具体的な内容の追加」だけにしておくと、知識が活かされません。
知識の蓄積と並行して、抽象化によるカテゴライズも訓練していくことが重要と思います。
たとえば・・・
これはわかりやすいと思います。次はどうでしょう。
といった感じです。これは規則性を見抜くことでもあり、
共通点があること
共通点を一言(一意)で表せること
が必須となります。気づいている方も居ると思いますが、
実は規則性という概念は、算数よりも先に国語で始まっている
ということです。未就学児、それこそ
まだうまく話せないけど、親や周りの言葉は理解し始めている
という頃から、言葉を分類して覚えようとしているはずです。
電車を見た、車を見た、飛行機を見た。
このような時に「乗り物」という概念を与えると、
あ、人を乗せて運ぶものは”乗り物”っていうんだ
という抽象概念と、”人を乗せて運ぶ”という規則を学ぶことができます。
すると子どもは面白いことに
馬も乗り物だね!
と考えたりします。親としては答えに困るところですよね~😅
乗り物といえば乗り物だけど、現代では生き物を”乗り物”と表現しずらいからです。
昔の人なら、馬も牛もラクダも”乗り物”と答えたかもしれません。
この場合、乗り物から除外したい場合は
確かに人を乗せて運ぶのだけど、生き物の場合は”乗り物”って言わないんだよ
と、規則を追加してあげる必要があります。これによって抽象化精度が上がります。
人は、
言語化できないものを、再現したり、伝達したりすることがほぼできない
ので、個人の頭の中で言葉になっていなかったり、言葉をまとめる言葉(概念)がないと、
情報をうまく整理できません(言葉同士が関連することで記憶力を補えます)。
見たことはないので勝手な想像ですが、脳に記憶が入っている神経細胞群があったとして、
それらをネットワーク化することによって、ひとつの記憶から他の記憶を呼び出せるとします。
この場合、上位概念であるハブ(記憶同士をつなぐもの)があれば、
記憶の出し入れはとても効率よく行えると思います。つまり
知識を抽象概念と組み合わせることで、記憶負荷の低減、情報操作の効率化が図れる
と考えられます。負荷が減れば疲れにくく、効率化されれば速度が上がります。
これが頭の回転の速さだと私は思います。仕組みがわかればある程度は訓練できそうです。
(脳の記憶の仕組み、らしい。日本学術会議は政治問題のせいで少し敬遠したいけど)
抽象概念の言葉は目に見えません。なので子どもに抽象概念を教えるには、
親が正確な言葉と規則を教え込むしかありません。この繰り返しを楽しく行えれば、
規則性を見抜けば知識を体系的にまとめられる!
と気づくので、いつの間にか算数でも規則性問題が解けるようになって
なぜか頭の回転が速い
という子どもになるのだと思います。これは訓練の差なので、
十で神童 十五で才子 二十過ぎれば只の人
みたいな現象が起こるのは自然かなぁ🤔と思います。
知識の体系化を抽象化で行う時に面白いのは、
上位語を変えてルールを当てる
ルールを変えて上位語を当てる
といったゲームです。先ほどの例も、上位概念を変えれば体系が崩れます。
抽象レベルを上げることによって知識は体系化しやすくなるのですが、
抽象概念をいじることで知識の幅を広げたり、応用できるようになります。
年長から小学生にかけて算数ができる子というのは意外と、
それまでの知識と抽象化の遊びによって差ができているのかもしれません🤔
塾のテストでもそうですが、たいてい差がつくのは
規則性を見抜けるかどうかの問題
です(例えば早稲アカでもSAPIXでも算数の後半は図形が1問、規則性が1問)。
ところで私見ではありますが、規則性の問題は知能テストによく似ている気がします。
メンサのIQテスト例などを観ていると、
図形変化から規則性を見抜いて推測する
という問題がずらっと並んでいます。IQが高ければ受験に向いている、学力が高くなる
と考える人も居るようですが(私はそう思っていませんが)、
規則性問題に強いことで学力が高くなる
と思います。したがって
IQが高ければ学力が高くなる可能性はある(そうとは限らない)
IQが高くなくても規則性の訓練で学力は高められる
と考えた場合、
中学受験は生まれつきの知能で決まってしまうのではなく、たいていは訓練
だと思います。
子どもが苦手としやすい条件整理の問題も、
ルールを隠して推測させることが目的の問題
と考えれば、与えられた情報を理解して整理する能力が観られている、つまり
情報=知識の共通要素、排他要素を抽象語で結び付け、ルールを見抜くゲーム
を与えられている、と。抽象概念というと難しくなるのですが、
言葉遊びと体系化なら未就学児からいくらでも楽しくできそうです🤩
ましてや、子どもにとっての一番の”幸せ”である
親とのふれあい🤗
にできるならば、思考力は遊びの延長でついてくる素晴らしいプレゼント🎁でしょう。
まだまだ仮説であり、洗練度が進んでいない考えではありますが、
知識の共通点を考える訓練によって、本質を考える行為に興味が湧く
暗記以外の方法で知識を身につけるプロセスを繰り返して、規則性への関心が高まる
といった経験があったかどうかで、6歳くらいからの学習に影響がありそうですね🧐