一人目(2021年)の経験と現在進行中の取り組みを中心に記事を書いています

少しでも、誰かに役立つ内容や共感できる話になれば嬉しいです(一人目の時は初めてで大変でした)

すべての中学受験(親子)を応援します!

中学受験川柳「学力は タワマンでなく ピラミッド」

最近ネットでは、

タワマンに住んで中学受験するというのがステータス

そしてステータスを得た人が中学受験の沼にはまり、失敗したのを見てスカッとする

というジャンルの話が流行っているとか言われているようです。

ひとつのエンタメになっているのですね。

 

さて、中学受験と住居形態はあまり関係ないと思いますが、

学力はタワマンのようにまっすぐ高く伸びるものでなく、

ピラミッドのように様々な基礎(裾野)が広がっていないと、

高く積み上げた時に安定性を欠く

と感じます。またピラミッドも、ところどころブロックが抜けていると

上に積んだブロックが少ないうちは大丈夫でも、何段も積み上げるとそこから崩れる

と思います。蟻の穴から堤も崩れる、ですかね🤔

 

国語であれば漢字、語彙は基礎中の基礎でしょう。

これがなければ高学年の長文が読めなかったり、選択問題で固まってしまいます。

算数であれば、四則演算、分数・小数(その四則演算)、計算の工夫、平行や合同などの

図形の基本、速さと距離と時間の関係などなど・・・。

理科なら生物の分類、星座と季節、自転・公転など。

社会なら都道府県と特色、地名・人名、地理的特徴など。

様々な知識を使って問題文を理解し、題意を読み取って得点力のある解答を作っていく。

 

様々な単元を基礎部分としてまとめると、

ピラミッドの下層が具体で上層が抽象

という関係になります。

植木算やつるかめ算、食塩水や速さなどの具体的な下層から上にいくと、

数の性質、割合といった抽象知識が幅広い単元を網羅していることがわかります。

基礎、各単元をしっかり理解し、体系化された知識となって初めて、強力な武器となります。

基礎の本質でなく各単元の暗記みたいになってしまうと、単元同士の相関に気づきにくくなります。

国語も、漢字から熟語になって意味づけが増え、さらにその語彙が感情や状況、季節を表すなど、

基礎がつながっていって暗喩や詩などの高度な文章が読めたりします。

文の構造の基礎(主部・述部・修飾部)を理解せずに、倒置法や指示代名詞の指すものなどは、

なかなか理解できないと思います

 

粟根先生が記事で例を挙げているので引用しておきます。

www.yomiuri.co.jp

少し難しい内容に感じましたが、

学び方の本質

に触れられている良い記事だと思いました。文章中に

算数の解法知識は「量」より「質」が大事

という節があります。私はここに、先取り学習も絡めて触れておきたいと思います。

学力的に適合している学年よりも、先の内容を進めることが先取りである

とここでは定義します。

2年生でも2年生の内容が本当に簡単すぎて、先に進まないと暇になるから3年生をやってる

これは学力的に3年生が適合しているなら、先取りではないと思います。

まだ単元理解度的に2年生なのに、3年生や4年生の学習に入っているならリスキーな先取りです。

いずれのケースにも留意点はあるのですが、

先に先にと進めているその学習の質(本質理解)は、保たれているか?

が重要と思います。これが、粟根先生の「量より質が大事」につながります。

点としての学習をどんどん進める、時々振り返って「点」を忘れないようにしている

というのは危険です。そもそも面につながるような学習をしていれば、

各単元(具体)から網羅的な抽象理解=体系の完成

へと進んでいるわけですから、

あれ?この単元って昔やったあれと似ている?

といった気づきにつながり、忘れにくくなっていくはずなのです。

それを、

記憶力を頼りに点をたくさん覚えていく先取り

をしていると、面を作る余裕がなくなります。

面を作っていくためには、具体的な物事から抽象的性質を捉え、

自分の中で言語化する必要があります。

これは脳の発達段階に関係していると私は思っているので、

自然と抽象理解に頭が指向していく発達段階に達していないと、点は点のまま

だと考えています。知識の質を高めた上で先に進むのは良いでしょう。

本質的に物事がわかったら子どもの脳は、”学びという快楽”がもっと欲しくなる、と思います。

裾野を広げずに〇〇算の基礎→応用→発展→過去問と、タテに伸ばしていっても、

複合問題では思考回路が止まってしまいます。

 

中学受験は長丁場です。先に問題を解いておいて塾のテストで一時的に良い成績を取りたいのは、

親が安心したいからだと思います。先取りする余裕はありませんでしたが、

良い成績を見て安心したい親の気持ちは、切ないほどわかります。上の子の時を思い出す・・・😥

今は、カリキュラムに沿って質の高い理解ができたか?を確認することで、

一時の安心感を得るようになりました。テストの見方、重視するテストも変わりました。

一周してすべてのカリキュラムを伴走した今、私は

焦らず油断せず、娘の成長に沿った学力を身につけさせてあげられれば

と思っています。

ピラミッドは頂点の石を積み上げるところまで、間に合わないかもしれません。

しかし、土台はしっかりとしたものを作り、中学に入学してから続きを積み上げられるような

”学力の育て方”を、娘に残してあげたいと思います。

 

もしタワマン型でも超高層な学力が育てられたとするならば、なぜそれはできたのか?🤔

高いタワマンを建てるためには、上物が高いほど、地面の深い杭や基礎工事が必要です。

学力の土台の下、地面や地下とは何なのか?

これこそが”持って生まれたもの”というやつかもしれませんね🤔