昨日の記事で
小学校受験者が成績面で有利といえるのは3年生まで?
といったことを書きました。
実際、4年生以降の学習は3年生までの内容とまったく違うと感じています。
上の子がスーパーキッズに通っていた頃、早稲アカの先生が
3年生の2学期からは、結構受験を意識した内容に変わっていきます。驚くかもしれません
みたいに言っていましたが、その意味を完全に理解できたのは、一人目の受験を終えた後でした。
低学年にも思考系問題はある
といっても暗記や知恵比べの域を出ないという印象は、8年間の中受保護者経験で変わっていません。
4年生以降は算国で習う内容が抽象的になり、
抽象的な原理を学び、具体的な内容(応用問題)に落とし込んでいく
という作業が増えます。
パターン問題とか〇〇算といわれるような問題(の基本)を、
抽象化された原則を使ったり組み合わせたり(応用)して解いていく
ということです。
反射的に問題を解き始める子(うちの上の子がそうだった・・・😭)は要注意で、
基礎(原理・原則・本質)を自分のものとして理解していて、落ち着いて引き出す力
を持っていないと、学年が進むにつれて太刀打ちできない壁が立ちふさがります。
抽象的な問題を読んで具体(図示化)に落とし込み、どの原理に当てはまるか考えて解く。
高学年の学習がひらめきではない(低学年では美しいひらめきがありますが)
というのはこの辺かなぁ🤔と思います。これまで何校、何問も過去問を解きましたが、
最難関校レベルであっても”ひらめき”を求めている、と感じることはありません。
簡単な言い方をすれば
天才でなく、大人(な子ども)を求めている
という感じです。
したがってひらめき的な問題よりもむしろ、
- 問題文を注意深く、思慮深く洞察できる読解力
- 出題者の求める解答フォーマット(または解き筋)に沿って答えられる答案作成力
- その学校が大切にしていること(言葉、社会性、探求心など)に自然と呼応する相性
といったものがほとんどだったと思います。
1、2、3のすべてが当てはまるのは上位校や伝統名門校に多いと感じます。
中堅校から難関校あたりまでは、入学後の授業や生徒指導や大学進学実績を意識してか、
1と2がほとんどという感じです(相性以前の部分がまず重要)。
小学校受験から低学年(5~9歳)までは人生経験におけるインプットが少ないという前提で、
物事の本質的な理解を求めることを通じて、応用的思考力を養ってきたか?
を問うような問題は出せないのだと思います。
言い換えれば
どれだけ自分の頭で悩んで悩んで、考えるという行為を続けてきたか?
を問うには、明らかに早すぎるのだと思います。
成長度を測る尺度、測定内容が異なるともいえると思います。
高学年では自分で考える力や、物事を注意深く観察し、題意を汲み取れるかどうか?
といったことが問われるのでしょう。
ひとことで言えば、4年生からの受験勉強内容は中高一貫校の中学生になるという前提で、
中学生になる前から、中学生になる準備(シミュレーション)を始めている
という感じです。中学生の授業に小学4年生がポーンと放り込まれると思って下さい。
そこでも先生や周りを見たり、時には質問したり、不足があれば予習や復習をして
授業に追いつき大学受験を見据えた中学生になっていける子・・・
逆に
わからないことをそのままにしておける子
合格までが目標で入学してからの本当の学びに関心が持てない子
そういった子が、中高一貫校(進学校)で過ごすのは大変だと思います。
なので4年生から3年間かけて、中学校に進学するための準備をしていると私は思いました。
まさに3年生までの学習内容と学習方法とは全然違うんだなと。
中高一貫校が教育理念や生き残りをかけて生徒を選抜入学させていると考えれば、
中学受験に求められる総合的な学力はとても高いものです。塾もそれに合わせています。
推測ではありますが、脳の成長が一定の段階に到達するのが10歳前後という説が正しいならば、
その年齢になると急に、塾が(そしてその後ろに居る中高一貫校が)
さあ、中学生になったつもりで学びの練習を始めようじゃないか
となるのも、自然な流れなのかもしれないですね🤔
低学年の学習ペースに気をつけつつ、親子ともに4年生からの本番に備えます💪
新4年生の組み分けまで・・・あと17か月😱