昨日まで「数の性質と条件整理の複合問題」を続けましたが、やっと次の問題です😌
しかし、まだ11月マンスリー講座・・・の話😓
今回は「距離の比較(和差算そして線分図への導入)」です。
(前回の記事はこちら)
girl.chugakujuken-challenge.work
難易度は高くないのですが、ポツポツ間違えていました😅
以下のような図と問題を何問か解きました。
家から学校までの道のりと、家から病院までの道のりは、どちらが何m長いでしょう?
もちろん「家から病院までの方が100m長い」が正解です。
※近さ・遠さだと「遠い」ですが、”道のり”なので「長い」ですね。戸惑います😅
関係図が少しずつ面倒くさくなっていきます。二問目はこんな感じ👇
家から駅までの道のりで、ポスト前を通る経路と公園前を通る経路の比較です。
形が変形しているので若干見づらくしているのかもしれませんが、これも簡単です。
ただ、
このくらい簡単な問題で線分図に触れ始める
というのも良いのではないかな🤔と思います。娘の問題用紙はいきなり答えだけが
バンッ!と書かれていたので、正解だとしても素直に喜べません(練習してほしいな、と)。
計算式「400+600=1000[m]」でも良いのですが、図の方がいいですね。
こういう線分図はこの先、何度も何度も登場してきます。なので飽きるまで・慣れるまでは
簡単なところから使っていってほしいなと思います。
ここまでは正解だったのですが、この先は引っ掛かりまくっていました😱
マンスリー講座の男の子で一番できる子は、線分図をガンガン書いて正解していったそうです😉
三問目はこんな感じでした。図や式を書くべきところですね。娘はいきなり答えが・・・😭
説明文の文中には、
家から駅を通って学校に行く道は2000mです。
駅から図書館までの道のりは、公園から駅までの道のりよりも100m長いです。
と書かれています。
そして問題は
1.駅から図書館までの道のりは何mですか?
2.公園から図書館までの道のりは、家から駅までの道のりより100m長いです。
公園から図書館までの道のりは何mですか?
となっています。線分図もそうですが、こういう時こそ
わかっていることを書き出して、視覚化して情報整理する
これができる子とできない子で得点力に差が出ます。間違えた子がよく言うのは
「うっかりミスしてしまった」
です。しかし情報整理の視覚化を行えば、そのような「ミス」は起こりにくいです。
つまり、ミスではないのです。上の子の時に算数の先生がおっしゃっていました。
ミスというのはありません。それもすべて実力です
何をすれば作業精度が上がるのか。その工夫ができるかどうかも実力、というわけです。
この問題でいえば、あえて図の中に距離の文字情報を入れていないこと、が難化要因の一つです。
公園から駅、駅から図書館。この2つが視覚化されていないから、ミスが起こります。
わかっていない(視覚化できていない)のは、公園から駅・駅から図書館なので、
公園から駅をⅩ、駅から図書館をYとします。この抽象化プロセスが大事なのですが、
娘にはまだ概念的に早いので、適当な文字で考えてみようか~😉と例示しています。
問題文から「Yの長さはXよりも100m長い」とわかるので、Y=X+100です。
言い換えれば、公園から駅を通って図書館にいく距離はX+X+100mです。
家から駅経由で学校に行く道のりが2000mですから、与えられた情報を線分図にすれば、
と表せます。こんな感じで視覚化できれば、低学年でもすぐにわかります。
2000-300-400-X-X-100で、2000mから全部引いてしまえばいいですね!
残るのは1200-X-Xだけですから、Xは600だとわかります。聞かれているのはYの方なので、
1の答えはX+100ということで700mになります。
全部の数値情報がわかれば、とても簡単な問題になります🤩
2は公園から図書館までの道のりの長さで「家から駅までより100m長い」と書かれています。
「えーっと・・・」と考えるよりも、上の線分図を見た方がミスせずにわかりそうですよね!🤩
X=600とわかっているので、家から駅までは900mです。2の答えは1000mとなります。
どうでしょうか?
このくらい簡単な問題でも、図を描かないで計算だけで答えを求めれば、”ミス”するかもしれない。
これは
視覚化の重要性と、ミスはいかにして生まれるか?
を説明するのにちょうどいいと思います。
ミスは「発生するか・しないか」のゼロイチの世界に見えますが、実際は発生率で考えるべきです。
ミスの発生率を下げるやり方・プロセスを身につけることが大切です。
私は、中学受験の算数は「視覚化」に鍵があると思います。スピードとの兼ね合いですが、
暗算より立式、できれば筆算。計算より図示化。つまり手を動かすこと。
これを低学年から徹底し、学年が上がるにつれて正確性が高まれば、作業スピードも上がるし、
本当の意味で省力化(途中経過の省略)をしても、ミスが出なくなるものと思います。
今回の四谷大塚の線分図導入問題は、単に解かせるより重要なことを教えていると感じました。
問題はあと2問ありましたが、長いのでもう1問だけピックアップします。
11月の指導ポイントは間違いなく「情報整理と視覚化」です。良い講座です👏
ラスボス問題はこんな感じです。図と問題文があります。
次の1~4のことがわかっています。
- 男の子の家から学校までは1200m
- 女の子の家からポストに寄って学校に行くと、ポストを寄らずに学校に行くより300m長い
- 男の子の家と女の子の家は1000m離れている
- ポストは男の子の家と女の子の家のちょうど中間にある
(問1)ポストから公園までの道のりは何mですか?
(問2)女の子の家から学校までは何mですか?
図に距離情報が書き込まれていませんね😅こうやって難易度は上がるわけですが、
わかっていることはどんどん図に書き込むのが正しいでしょう。
今回でいえば、3と4はすぐに書き込めそうです。
ポストは男の子の家から、女の子の家からそれぞれ500m離れています。
次は「わかっていることからわかること」です。
男の子の家から学校までは1200m。ということは、ポストから学校は700mです。
さて問1ですが、女の子の家からポスト経由あり・なしで300m変わるので、
公園からポストまでは300÷2=150[m]ですね。線分図にすると下のような感じです。
そして問2ですが、すでに「ポストから学校は700m」がわかっていますから、
「女の子の家からポストに寄って学校に行くと、ポストに寄らないより300m遠い」を使って、
500(ポストまで)+700(ポスト→学校)-300(ポストに寄る遠回り分)=900[m]
が問2の答えになります。
わかっていることを図に書き込む
わかっていることからわかること(追加情報)をさらに書き込む
これだけで、難問に見えたものが簡単になります。
今回の方が、育成という点では良い構成だと思います。ただ今月は量が多いですね😵
2年生でもこれくらいはこなしてほしいということでしょうか・・・?🤔悩ましい😅
次回「その5:マンスリー講座2年生11月」に続きます👋