2028中学受験(女子)in SAPIX

2028年2月に中学受験予定のブログです。SAPIXで勉強中。

一人目(2021年)の経験と現在進行中の取り組みを中心に記事を書いています

少しでも、誰かに役立つ内容や共感できる話になれば嬉しいです(一人目の時は初めてで大変でした)

すべての中学受験(親子)を応援します!

子どもになってほしい職業?のつづき(まとめ)

意外な質問から思わず、

子どもにグローバルなものを望んでいる

と無責任なことを書いて、自分のグローバル観を見直しました。

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  • 英語の勉強
  • 国際問題への関心
  • 発展途上国支援
  • 金融自由化後の世界への適応
  • 多国籍なビジネス展開などなど

そういった漠然としたグローバリゼーションのイメージは定着していますが、私は

世界の中での日本(one of them)

という感覚が、個人のグローバル化じゃないかなと感じます。お互い普通の人、という。

なので上に挙げたような意識高い系な問題提起、それに伴う課題解決の話題は

日本人による日本人向けのマーケティング(か、プロパガンダに近い?)

と思うところがあります。英語教材も売れるしコンサルも儲かるし。商材・・・かなと。

それよりは世界の中の日本、世界の流れに興味を持った方が、グローバルに近づける気がします。

日本の歴史を振り返っていくと、

なぜ日本が世界で一定の地位を認められるような国になったのか?

なぜ日本は世界に出ていくことになってしまったのか?

みたいなことにも関心が湧き、はじめて

世界から見た日本という国のイメージ

も理解できてきたりします。こんな本も面白いです。

www.chuko.co.jp

www.chuko.co.jp

明治以前ではない昭和初期の戦中教育を引き継いでしまい、さらにアメリカによって過去を否定された

現代の日本観では、日本人が自信を持ったり帰属意識を持つのが難しくなっています。

海外の人を見ていると、国に好き嫌いはあれど連続した歴史の中にアイデンティティを持っています。

日本人は性質や価値観といったところにアイデンティティを感じたり、日本人としての誇りを

感じたりしますが、国民国家の日本人としてのアイデンティティにはあまり触れません。

第二次世界大戦、戦後からバブル崩壊までの経済戦争、そしてその後の経済停滞。

そのような近現代史によって、国とのつながりがなくなり、個人は放り出されたのかもしれません。

日本人全体としては、日本自身の捉え方も、世界の捉え方も不安定なものになったと思います。

不思議なことに、少なくない日本人の世界観では世界とは日本を除いた海の向こう、です。

世界の一部という意識はあっても、世界に関与している、影響を及ぼしているとは思っていません。

まだご縁のないアフリカ大陸を除けば、4大陸すべての人々と仕事で、旅行で、勉強などで

接してきました。一度も

日本って何?そんな国があるんだ

と言われたことはありません。日本より一般教育の水準が低いと言われる国の人々が知っている、

このことが世界で見ればどれほどすごいことか。

それほど、その時代の日本人たちが長年かけて築いてきたこの国は、既に世界に出ていたのです。

だから心の持ちよう一つで、教育的にも歴史的にも、日本人はすぐに海外に出られます。

不平等条約の締結からその撤廃に至る過程で、日本人は欧米のルールを具に学び、

欧米人も驚くほどの精緻さで帝国主義さえ模倣しきってしまいました。

世界に新たな、そしてキリスト教や白人文明の価値観を共有しない驚異的な脅威の誕生です。

西欧とアメリカにとっては脅威であり、途上国にとっては希望(救世主の意味でなく、

「自分たちもそうなれるかも」と思わせる、身近な存在としての希望)です。

かつて戦国時代のスペイン人たちが予言し恐れたように、ひとたび海外に目を向けると

恐ろしいまでの力を発揮する日本人。これこそ日本人全体としての姿に近いと思います。

だからこそ、アメリカとの戦争終結後に、普通ではありえない統治があったといえます。

www.kadokawa.co.jp

 

日本人が世界の人のものの見方で日本人を知ることは、人間関係で友達から気づきをもらうように、

非常に大切なものの見方ではないかと思います。

なので文化的な成熟、世界の一部でありつつ、負の遺産も含めた人類史への精通と妥協、

そういった教育を日本人に必要なもの(世界の中の日本だから必要なもの)としなければ、

いつまでもグローバル商材マーケティングが真実のように見えてしまう気がします。

英語よりも治安対策、文化よりもまず食事、など、普段気をつけていることの延長上に

世界はそのままつながっています。

日本が世界の一部であり、生活の延長上に海外とのつながりがあるならば、

すべては垣根のない日常生活の延長、国もない世界としてのフラットなつながりにも見えます。

息子や娘、それこそすべての子どもたちには、変に自他(人でも国でも)の壁を作らず、

広い世界を大切にしながら楽しんでいってもらいたいと願います。

職業としては難しいかもしれませんが、最古の学問ともいえる哲学、考古学など、

子どもたちには何か探求していってもらいたいなと思います。